/ Akane Moriyama

展示会場
(12)FabCafe Fuji
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「空気を含んだ壁」
「空気を含んだ壁」
Photo 吉田周平, Keigo Suzuki
About Works
内と外のあいだに、空気を含んだ壁のような、風に吹かれてゆらゆらと揺れる、輪郭のはっきりしない境界があったらどうなるだろう。あるいは、一枚の布ではなく、厚みをもった空気の層があちら側とこちら側を隔てたとしたら、空間に何が起こるだろうか。
このプロジェクトは、舟久保織物の技術を用いて、そんな「空気の層」を織り上げてしまおうという試みである。言い換えれば、織機から出てきた生地の端を切り開いて吊るすだけで、柔らかく半透明な壁を立ち上げようというものである。
この作品は、複数の層を同時に織り上げることができる袋織りという技法を用い、三重構造で織られている。中央の層は空間に広げた時にジグザグを形作るように外側の二枚と接結されており、その構造が立体感を生み出す。また、布そのものに透過性があるため、立体になった時に空気中で色が混ざり合い、見る角度によって表情が変わる。
イエロー、マゼンタ、ブルーといった光の三原色が、三層の布の中で厚みをもって立ち現れるこの柔らかな構造物は、境界そのものが奥行きを持つという新たな空間の仕切り方の提案でもある。

協力:山梨県産業技術センター富士技術支援センター
Artist Profile
森山茜 / Akane Moriyama

森山茜 / Akane Moriyama

京都で建築を、スウェーデンでテキスタイルを学ぶ。現在はスウェーデン・ストックホルムに拠点を置き、テキスタイルを素材として空間と関わる作品を制作する。作品の形態は住宅のカーテンから屋外でのアートインスタレーションまで様々なスケールを横断し、これまで各国で 発表されてきた。主な作品に、「O邸のカーテン」(京都、2009年)、「Cubic Prism」(テキサス州オースティン、 2013年) 、「Textile Roof」(第18回ヴェネツィア建築ビエンナーレ、 2022年) 、「Vindspår」(ストックホルム、2025年) などがある。