/ Juliette Berthonneau

展示会場
(12)FabCafe Fuji
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和紙のかけ橋 - Passerelle de papier
和紙のかけ橋 - Passerelle de papier
About Works
「Passerelle(パスレル)」は、和紙の糸を織り上げてつくられた構造体で、柔らかさと強さが出会う地点です。光や風を通しながら空間を定義する、日本の伝統的な建築様式である障子から着想を得ています。

この作品では、地域に根差した和紙という素材が単なる「面」以上の存在になります。織りの技術によって、糸は形と意味を持つものへと変化します。薄い紙の糸が弓のようにやわらかく張られながらも自立する形を取り、繊細さと硬さ、軽さと強靭さを同時に備えるのです。

細いストライプとチューブ状のラインによって構成されたパターンは、富士吉田の家屋に見られるトタン板の継ぎ接ぎのような景観を思わせます。それぞれの線が小さな橋のように起伏しながらつながり、リズムや立体感を生み出します。

この「橋」は、物理的な存在であると同時にメタファー(比喩)でもあります。テキスタイルは、壁やスクリーンではなく、静と動の間にある「移行の空間」として立ち現れます。想像へと続く通路であり、空間や自己と他者、伝統と現代性をつなぐ繊細なつながりです。
本作は、富士吉田の織職人の技術と、ジュリエット・ベルトノーのテキスタイルに対するビジョンと知識の対話でもあります。
Artist Profile
ジュリエット・ベルトノー / Juliette Berthonneau

ジュリエット・ベルトノー / Juliette Berthonneau

ジュリエット・ベルトノーはパリを拠点に活動するフランス人テキスタイルデザイナーであり織り手です。織りやプリーツの技法を駆使し、立体的で触感に富んだ革新的な素材を生み出しています。文化機関やラグジュアリーブランド、建築家、ギャラリーとの協働を通じて、舞台美術やウィンドウディスプレイ、特注作品を制作。産業用ジャカード織機を実験的に用い、自立性を持つ彫刻的なテキスタイルを開発し、音響や断熱の特性を備えつつ、ボリュームと軽やかさ、構造と柔らかさの調和を探究しています。さらに責任ある繊維の使用や端材の再利用、地域循環型の生産など、持続可能な実践にも注力。活動はデザイン、アート、建築を横断し、分野を越えた協働を育んでいます。2023年にはパリ市よりグランプリ・ドゥ・ラ・クレアシオン(デザイン部門・新進気鋭)を受賞。

MUTO Co.,Ltd. (武藤株式会社)
1967年山梨県西桂町で創業。山梨の自然と私たちの手、あなたと共に紡ぐ日常の豊かさを育むライフスタイルブランド。こだわり抜いた上質な天然繊維を使用したストールやバッグ、ワンピースなどを富士山の麓よりお届けします。