明治・大正期頃に郡内織物産地(現在の富士吉田周辺地域)で織られていた織物”甲斐絹”。本企画展では、現在地域内で保管されている数百点を超える資料の中から厳選された生地や羽織、当時使われていた道具を様々な視点からご覧いただく、この産地固有のアーカイブ展です。普段一般公開されないそれらの生地は、平面に見れば絵画的であり、立体に見れば建築的であり、当時職人の手で織りなされた糸から生まれた芸術作品であります。そして、現代では復元不可能な甲斐絹には、様々な物語、あるいは当時の人々のメッセージが織り込まれています。”織物をよむ”とはどういうことなのか、ぜひ会場でご体感ください。
ディレクター 高須賀活良
